チーム、組織は、人が創るものです。会社(ルール)が人を動かすのではなく、人が会社を動かしています。
よくなるのも、悪くなるのも人の力。「人」が活き活きと、力を発揮して、はじめて組織は活性化していきます。
ある意味当然ではあるのですが、、、経営をしていてリアルに感じる、切実なる、中々難しい問題です。
どのようにしたら「人」が活き活きと働き、チーム・組織は活性化できるのでしょうか?
現場が忙しいという言い訳で、人より会社の都合(経営者の都合)を優先していないでしょうか?でも、それでは、なかなか上手くいきません。
現場が忙しいから仕方ないと、大切な「人」を放置すると、あっという間にチーム、組織は冷え切っていきます!
もちろん、人を大切にはしたいし、しているつもりだけど、現実に、まとまった時間が取れないので困っている、経営者、リーダはいると思います。
「時間があればコミュニケーションができるのに、、」「時間があれば解決するのに」と悩んでいるかもしれません。でも、人、チームは待ってくれません。。
実は、僕も、これまで経営者として、現場をよくしたいという想いは強いのに、、だからこそ、忙しく、歯車が回らない、もどかしさを感じる時期がありました。
そして、大掛かりなマネジメント・システムを導入すれば、、などと考えてしまうのですが、
そんなものはいりません!!
実は、まとまった時間がなくてもできる、日々の小さな取組み、積み重ねで飛躍的によくなる方法があることを学びました。
それを実践し始めてから、現場は少しずつ良くなっていきました。
このことは、家族経営、自分経営においても全く同じです。
答えは:「ほめる」達人になることにあり!
家族生活は、感謝しきれないほどの助け合いで成り立っています。会社も同じ、スタッフの頑張りが、会社のため、世の中への貢献になっています。
そして、皆が頑張れる理由は、自分の行動や頑張りを、しっかり認めてもらえるからです。それが、やりがい、貢献の気持ち、居心地のよさ、に繋がり、もっと頑張れるし、力が発揮できるのです。
この頑張りを、リーダーが率先して、認めてあげて、心から「感謝」の気持ちを、伝えているかが大事です。そして、何度でも伝え続けることがもっと大切です。全てのマネジメントがうまくいく秘訣です。
感謝は充分しているのだから、あえて「言わなくても分かってくれるはず、、」では、絶対に相手には伝わりません。
感謝の気持ちを、家族にも、仲間にも、スタッフにも、言葉で、声にしてきちんと「ありがとう」を伝えることです。
ほめるとは(定義)・・・おだてることではない!!
「ほめる」とは、相手の「本当によい」ところを探す名人になるということです。
ほめることで相手が動くと思うと相手に伝わります。決して、おだてる、相手の耳障りのいいことを言うことでは決してありません。
その「人」の素晴らしいところを発見して、しっかり伝えてあげることが、「ほめる」ということです。
こんなにも素晴らしいものを持っていることに気づく力であり、時に、一見ネガティブに見える中にも、すぐれた価値があるはずという視点で相手を尊重する力です。
そうすると、当たり前にみえていたことが、ありがたいことだと心から思え、また、今まで気づけなかったよさにも、気づけるようになります。
実践!「ほめる」の基本ポイント4つ!
一般社団法人 日本ほめる達人協会 理事長 西村貴好さんに学びました。
1.小さな事実をみつける
「小さな事実」+「ありがとう」を伝える。
「素敵な笑顔ですね!元気になれます、ありがとう」
「いつも気持ちのよい挨拶をしてくれて、ありがとう」
「すみずみまでピカピカにしてくれて、ありがとう」
必ず「事実」をセットで相手に伝えること、その事実は小さければ小さいほうがよいそうです。
2.他者への貢献を伝える
はただ誉められたいのではありません。人は、自分が誰のどんな役に立っているかが大事です。そして、常に誰かから感謝されたいと思っています。
自分が行った事が、誰の役に立ったのかを、相手にきちんと伝えることがとても大切です。
「すみずみまでピカピカにしてくれてありがとう。来てくれる患者さんも気持ちよく過ごせてくれるね。」
「Aさんは、いつも本当にすてきな笑顔ですね。クリニックが元気になるね、患者さんも元気をもらって帰ってくれるね」
3.第3者の声を使う
「ボクだけじゃなくて、●●さんもそういっていたよ。」
「患者さんが、いつも言っているよ」
「●●さんの笑顔って、とっても素敵で、いつも救わるって。」
「気持ちが明るくなるし、元気をもらって帰れるって、また明日から頑張れるって!」
4.主観でほめきる!
「わたしなんかまだまだです」「そんな言葉めっそうもない」「たまたまできただけです。。」
って返事が帰ってくるかもしれません。
「少なくともボクはそう思っています!」と主観で、ほめきることです。
絶対にしていけないこと。心にもないことをいってはいけませんよ!!
ほめるのは人のためではない。自分のため。
ほめる習慣で自分の心が整い、幸せ度がアップします。
ほめるは人のためならず、周り回って自分のため、幸せにつながるという意味でもあります。
また、よいこと探しのセンサーが上がるので、今までみえなかったものが見えることで、今までわかなかったアイデアがわき、逆境でこそ、強くなれます。
更には、相手の力を引き出すことで、自分にはない力を借りることができます。1人力から数十倍、数百倍のチーム力が得られるのです。
あなたの決心、行動から全てが変わる!!
自分がまずやると決めます。
人生をよくしていきたいと思う人は、先頭にたち「ほめる」道を目指しましょう。
相手を変えることはできませんが、自分が主体的に働きかけることで、周りによい影響を与え、よい変化が訪れます。
まずほめる、ほめてから、あとで何をほめるかを考えるくらいの勢いが必要です(西村さんの言葉)。
時には、歯を食いしばってでも、周りの人のよいところを丹念に探す努力も必要です。
皆で「ほめる」達人になろう
「ほめる」風土がチーム力を活性化する鍵!になります。
まずは「あなた」からはじめ、少しずつほめる習慣が周りに広がったら素晴らしいですね。
ほめ合う現場はチーム力、組織力は凄いものになっていくことは想像に固くありません。
忙しくてもできる!ちょっとした隙間の時間でほめ道を極めていく
「ほめる」達人の道は、あなたの心を強くする道です。
心が整い、人生が幸せになる道でもあると思います。
「ほめる」とは、「素晴らしさ」を発見できる能力のことですが、
生まれつき持っているわけではなく、コツコツ練習をしていくことで誰でも身につけることができます。
「ほめる」ことは、忙しくてもちゃんとできます。
「ほめる」ことは、大掛かりなマネジメントシステムが必要なわけでもなく、わざわざまとまった時間を割く必要はありません。いつからでも、いつでも、実践できます。
おわりに
0~10段階までの道のりがあるとします。何もしなければ0段階ですが、始めれば1段目、続ければ、すぐに2、3段目には上がれます。10段目への道のりは険しいかもしれませんが、チーム力、組織力をもっとよくするために、そして自分のためにこそ、少しずつ練習していきたいと思っています。
恥ずかしかったり、勇気がでなかったり、どうしてもできないこともあります。でも、最強のチーム作りを目指すという夢があるからこそ、まずはやってみる、からはじめていきましょう。
小児科医の僕がいつもおすすめしている道。コツコツ、積み重ね、少しずつ成長をしていきましょう。