担雪埋井(たんせつまいせい)知っていますか?
税理士さんから、「担雪埋井を知っていますか?」と会話が始まりました。
「人を育てる」とは「担雪埋井」の精神が必要であると教えていただきました。
税理士さんは、経営者として、数十年のキャリアを持っています。それこそ経営の難しさを僕の何倍も経験しています。
「今でも、人に助けられているし、同じくらい、悩んだり、苦しむのも人です。だから、もう安心、大丈夫、という時はなくて、何年経っても日々努力です」と、深い言葉をいただきました。
もうダメだと思ったときには、手帳に貼ってある「担雪埋井」の言葉と向き合い、活を入れるそうです。
「担雪埋井(たんせつまいせい)」とは?
文字通り「雪を担いで、井戸を埋める」という意味です。
雪を担いで、井戸の中に雪をいれるけれど、瞬時に雪は解けてしまう。何度入れても雪は溶けてしまい、いっこうに井戸は埋まらないという意味です。
中国の宋の時代、白隠禅師という禅宗の偉い偉いお坊さんの言葉です。
「禅の修行というものは、雪が解けても解けても、繰り返し繰り返し、諦めないで辛抱強く続けていくような者でないと、禅の修行は勤まらない」ということを説いています。
そして、「たとえ雪で井戸を埋めることができなくても、雪を運び続ける努力を怠ることなく続けることが大切」だという教えです。
人を育てるのも、禅の修行と一緒
人を育てるのも、禅の修行と一緒で、何度教えても雪がとけてしまうように、なかなか育たないもの。それでも、ひたすら、根気よく育てていくことが必要と言い換えられます。
実際には、教える身もあまりに時間がかかるため辛抱できずに諦めることもあり、相手も分かってくれずやめてしまうことがあり、なかなか志のとおりにはいかないことも、、、
そう、やっても変わらないかもしれない、ムダかもしれない、、そう感じることが、人生、子育て、経営、教育の現場では多々あります。
でも、「担雪埋井の精神」を知れば、
もしかすると徒労に終わってしまうかもしれないけれど、根気よく向き合う!
ムダであることが分かっていても、諦めることなく、ひたすら継続する!
「ムダかもしれないと思う境地」の中でひたすら続けていくことで、その先に「花が咲く」のですね。
担雪埋井を知れば、あとはやるしかない!!
経営でも、子育てでも、育成に関わっている人は、是非かみしめていきたいお言葉です。
「担雪埋井」の精神が理解できたことで、
「うまくいかないと思う気持ちがあることは自然なこと」
「ダメかもしれない、意味がないかもしれないという気持ちを持ちながら続けることは自然なこと」
「うまくいかない気持ちを持ち続けながら、それでも続けた先に果実が実っていく」
ことが「育成の本質」であることがわかり、心のつっかえが一気にとれました!!
『7つの習慣』でも「農場の法則」と言われているように、育成にはとにかく時間がかかること、改めて納得。
偉人の言葉は重みが違う。
「ダメかもしれない」と思ってしまう自分、それでよかったんだ、、、
あとは、やるしかない!
無心の境地で、毎日自分にそう言い聞かせる。
そう思うにつれ、イライラしたり、失望したり、怒ったり、することが少なくなりました。
「担雪埋井」を心に、育成の決意を新たに!
子どもも、チームメンバーも、何度いっても伝わらない、分かってくれない、変わらない、ということもあるでしょう、、
それでも、同じことを、何百回でも繰り返し伝え、向き合い、続けることが大切なのです。
そう、反復練習の精神です!
相手の成長を信じ、応援し、厳しくも優しく育てていくことを決意します。
それが、想いの実現(成功)への第一歩だから。
だから経営はやめられない!
経営者として走り出した今、「担雪埋井」の精神がすごく身にしみています。
「担雪埋井」に勇気をもらえたので、理想の未来に向かって日々努力できますし、一歩ずつ実っていく現場を見ていけるのは、経営者の醍醐味だと思います。
大変だなあと思うことも、その時もよいこと、自然なこと、成長の証です。
まとめ
早速、朝から、風邪気味の息子が、「やだー、もうやらない!」とダダこねが始まりました。
「きたきた!」
「担雪埋井!」を心の中で繰り返します。
風邪を引いている子どもなりに苦戦している、学んでいる、、と見方も変わり、受け入れるマインドになりました。
どこまでも続く、、、育成の道!!