小児科で地域医療のリーダーシップを発揮—勇気を大切に理想を追い求めるあなたへ

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はじめに

リーダーとは一体何でしょうか?特に医療の現場では、リーダーシップはただの役職や肩書きではありません。地域に根ざしたクリニックにおいて、リーダーは「想いを届ける人」です。

スタッフ一人ひとりが抱くビジョンを地域の人々に伝え、必要とされる医療を提供することがリーダーの使命です。しかし、その道のりは決して簡単なものではありません。今回は、真のリーダーシップとは何かについて、考えてみたいと思います。

リーダーシップとは?

リーダーシップにおいて重要なのは、「現状に囚われずに前進する力」です。日々の業務の中で、「自分にできること」「今のスキルで対応できるか」といった不安や迷いは、誰にでもあります。

しかし、ここで大切なのは、「今の自分にその技術があるからできる」または「今の自分にその技術がないからできない」と考えることがリーダーシップの本質ではない、ということです。

リーダーとは、今の自分の技量に関係なく、理想の方向性を信じて進む人です。「自分には無理だ」と諦めるのではなく、「理想に向かってどう進むか」を常に考え続けることがリーダーとしての本質です。

現状のスキルにとらわれることなく、理想に向かって挑戦する姿勢が、真のリーダーシップを育てていくのです。

具体的な事例:安全を守る勇気

また、リーダーにとって大事なことの一つに、「仲間が本来あるべき姿勢を見失ったときに、正しい方向性を伝える勇気」があります。

たとえば、クリニックでは「安全」が非常に重要な価値観です。安全を確保するためには、時には手間のかかる確認作業が必要ですが、これを疎かにしてしまうと安全が脅かされる可能性があります。

仮に、あるスタッフが業務の効率を上げるために、確認すべきところを省略してしまったとします。たとえその理由が「時間短縮」のためであったとしても、それは「安全」ではありません。

このような場面でこそ、リーダーは「それは安全のためには必要な手順だから、省略してはならない」とはっきり伝える必要があります。リーダーシップの本質は、ただ仲間をサポートすることではなく、クリニックの理念や院長のビジョンを守ることにもあります。

そして、そのビジョンが「安全の確保」である場合には、どんなに言いにくい場面でも、その価値観を共有し、仲間に伝えることが重要です。

このように、リーダーには「理想を信じて進む力」だけでなく、「正しいことを伝える勇気」も求められます。

仲間のミスや妥協に対して見て見ぬふりをするのではなく、あえて指摘し、正しい方向へ導くことで、組織全体の成長に繋がります。厳しい言葉であっても、それが組織の価値観を守るものであれば、伝えることがリーダーの責任であり、その姿勢こそが真のリーダーシップです。

まとめ

真のリーダーとは、「今の技量でできる、できない」といった現状に囚われず、理想を信じて進み続ける人です。そして、迷っている仲間に対しては、正しい方向性を勇気を持って伝えられる人でもあります。

たとえ難しい場面であっても、クリニックや院長のビジョンを守り抜くためには、仲間に対しても厳しい姿勢を示すことが必要です。理想を胸に抱きながら、日々の小さな一歩を大切にし、地域に想いを届けていきましょう。

リーダーとしての成長は、クリニック全体の成長へと繋がります。勇気を持ち続けることで、私たちが目指す理想の医療を、地域にしっかりと届けていきましょう。

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この記事を書いた人

小森塾塾長

小森塾塾長 小森広嗣

小児科医師(小森こどもクリニック理事長、院長)、人財育成コンサルタント、「7つの習慣実践会」認定ファシリテーター

小児医療、健康教育、人財育成を通し、日本を元気にすること!!が使命です。本質を考え、悩みに方向性を与える力を大切に診療、教育活動をしています。

志ある仲間と共に成長の階段を登りながら、愛のある医療チーム創りを目標に、小森塾を開校しました。

ストレングスファインダー:未来志向、成長促進、戦略性、達成欲、学習欲

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