「上司や先輩の言葉」に真正面から向き合うことで成長する〜職場で次のステップに進むために必要な心構え〜

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はじめに

子どもの成長を支える親として、時には大きな壁にぶつかることもあります。それは、子ども自身にとっても、親にとっても挑戦の連続です。今回、次男が「漢字ドリルをなくしてしまった」ことで起きた一連の出来事を通して、私たちが学んだ「パラダイムシフト」についてお話しします。

この出来事はただの忘れ物の話ではありません。私たちが直面したのは、「問題をどう乗り越えるのか?」という心の葛藤と、その先にある“成長”でした。漢字ドリルが見つからないという現実の中で、次男がどのように新しい視点を得て、前に進んでいったのか。そして、このプロセスが私たち大人(社会人)にも深い示唆を与えてくれたということをお伝えしたいと思います。

漢字ドリルがなくなった!次男の“大事件”

ある日、次男が学校に行く準備をしていると、漢字ドリルが見当たらないことに気づきました。その瞬間、彼の世界は“崩壊”しました。「もう学校に行けない」「先生に怒られる」「勉強ができない」、、、そんな不安や恐怖が彼を支配し、バスに乗り込む時も、まるで「この世の終わり」のような表情でした。

そのとき、私(父親)は彼にこう伝えました。

「なくしたのは誰にでもあることだよ。でも、これを先生にちゃんと伝えて、一緒にどうしたらいいか考えてもらおう。ドリルがなくても勉強を進める方法はきっとある。大事なのは失敗から学ぶこと。漢字ドリルをなくしたことで、次にどうすればいいかを考えることが、本当の成長につながるんだよ」

しかし、頭では理解できても、次男はまだ「なくした」という現実に囚われ、フリーズしたまま。一歩を踏み出すのは簡単なことではありませんでした。それでも何度も何度も「先生に相談する」ということを繰り返し伝え、彼の背中を押し続けました。

乗り越えた次男、そして見えた“新しい視点”

学校から帰宅した次男は、少しぶっきらぼうながらもこう言いました。

「先生に話したら、コピーしてくれて、とりあえずそれで勉強した。」

その後、担任の先生がドリル全体をプリントアウトしてくれ、授業もスムーズに受けられるようになりました。この経験を通して、次男は「失敗しても解決策を探せば何とかなる」という新しい視点を得ることができたのです。

さらに後日、なくなったと思っていた漢字ドリルがソファーの下から見つかりましたが、次男の中にはすでに「困難に直面しても工夫して乗り越える」という新しいパラダイムが芽生えていました。この成長は、単に漢字ドリルを見つけたこと以上に価値あるものだったと感じます。

職場での“あるある”とパラダイムシフトの重要性

この次男のエピソードを振り返ると、現場でも似たような状況が起こりがちです。特に、医療や教育など、人命や安全、成長に直結するような現場ではなおさらです。

例えば、新人のAさんが上司の指示に従えず失敗をしてしまった場面を想像してみてください。周囲の先輩や上司からは、時に厳しい言葉でアドバイスが飛んできます。

「まずは指示に従って欲しい」「次はこう行動して欲しい」という問いかけが、時には本人にとって理不尽に感じられることもあるでしょう。そして、心の中で「難しい、、」「できる気がしない」「本当にそうする必要があるの?」「こっちのほうがいいのでは、、」と叫びたくなるかもしれません。

けれども、例えば医療の現場では「安全」と「安心」が最優先です。そのため、本人が思っている以上に、医療チームとして「予断を許さないこと」「今すぐにでも行動が必要」「最優先のアクション」が求められる」ことがあります。職場(現場、チーム)では必須事項であったりはします。

Aさんにとっては、過去にやったことがない、自分の中に経験やアンテナがない状態で、なぜ必要か?どうしてそうするのか?受け入れたいと潜在的に思っていても、そもそも視点(辞書)がないため、フリーズしてしまうのだと思います。

なぜなら、私(院長)は、研修医時代には、しょちゅう、そういうことがあり、先輩・上司から、何度も指導、叱られてきた経験があるので、とても理解できます。一つずつ、未経験を経験に変え、新しい視点(パラダイム)を学び、「確かにそうだ」という経験値(パラダイム・シフト)を重ね、現場感覚を身に付けていく時期がありました。そして、新たなステップに上昇させていただいたこと、今はとても感謝もしています。知らないことを受け入れて、身につけることは、勇気が本当に入りますよね。

全くの未経験の現場で、素直に指示に従う、次のアクションに繋げていくことは、恐怖や不安を伴うものでしょう。しかし、今までの自分の経験(辞書)にはなかったことを、先輩や上司を信じ、「受け入れてやってみる勇気」、「受け入れがたい瞬間」をどう乗り越えるかによって、新しい視点(パラダイム)が得られ、大きく成長することがあります。

現在は、私も、教育する立場として、時に仲間に厳しい言葉をかけることがあります。それは、相手を否定するためではなく、「ジャンプする勇気」を経験し、もっと良い方向へ成長してもらいたいからです。もちろん、自分自身も日々自分のパラダイムを磨き続けています。だからこそ、相手にも「新しい視点を受け入れる勇気」「仲間やチームを信じてまずやってみる」視点をを持ってほしいと願うのです。この紙一重の局面を越えた先には、確実に次のステージが待っています。

まとめ

「パラダイムシフト」とは、今までの見方や価値観を大きく変えることを指します。しかし、それは一人ではなかなか成し遂げられません。新たな視点に導いてくれる先輩、上司、支えてくれる仲間がいて、変化しようと思う勇気から始まります。そして変化に挑戦したときにこそ、本当の成長をもたらします。

次男が漢字ドリルをなくしてしまったという“小さな事件”は、彼にとって大きな成長の機会となりました。そして私自身も、親として、教育者として、子どもたちの成長を支えるとはどういうことなのかを学ぶきっかけとなりました。

今、もしあなたが仕事や人生で「この問題は解決できない」と感じているならば、一歩立ち止まってみてください。支えてくれる人の言葉や助けに耳を傾けてみてください。そして、そのサポートを勇気に変え、新しいパラダイムを手に入れてみてください。

その先には、今よりも大きく成長した自分が待っています!

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この記事を書いた人

小森塾塾長

小森塾塾長 小森広嗣

小児科医師(小森こどもクリニック理事長、院長)、人財育成コンサルタント、「7つの習慣実践会」認定ファシリテーター

小児医療、健康教育、人財育成を通し、日本を元気にすること!!が使命です。本質を考え、悩みに方向性を与える力を大切に診療、教育活動をしています。

志ある仲間と共に成長の階段を登りながら、愛のある医療チーム創りを目標に、小森塾を開校しました。

ストレングスファインダー:未来志向、成長促進、戦略性、達成欲、学習欲

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