【書評】精神科医が見つけた3つの幸福 樺沢紫苑著 幸せに生きる方法が脳科学的にわかるバイブル本

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「幸せ」のバイブル書を発見した!!

あなたにとって「幸せ」とは何でしょうか?

どのようにして「幸せ」を手に入れることができるのでしょうか?

この問いに明確に答えを教えてくれる本が、今回ご紹介する「精神科医が見つけた3つの幸福」(樺沢紫苑著)という書籍です。

本書を読むことで、すぐにでも、幸せの階段を登り始めることができす。

まず、「幸せとは何か?」が、脳科学的に説明されており、その中の「幸せの三段重」理論があまりにも明確で、ものすごーく腑に落ちます。この三角形が美しい!!

この幸せの三段重を常にイメージしながら、毎日、具体的に何をしていけばよいのか?が示されており、幸せを手にいれるための実践書、訓練書です。

すぐにでも実践すれば、その日から幸せに気づき、幸せになれて、訓練を重ねれば、もっともっと幸せを手に入れていくことができます。

幸福論は古くから模索されいた

幸せって、感覚的には分かるのですが、説明できないものだな、と感じていました。

実は、アリストテレスやソクラテスのギリシャ時代から、2000年以上にわたって、「幸福とは何か?」と論じられてきたそうです。

そのくらい、幸せとは何か?、成功とは何か?について、古くから、みんなが悩んできているものなんだ!ということでもあります。

自分だけが模索しているわけではないんだ!ということがわかっただけでも大きな気づきです。

この本には多くの幸せになる具体的な方法が紹介されておりますが、 特に印象に残った3つ(+α)の気づきを紹介します。

幸せの三段重を常に意識できれば幸せである

幸せの三段重についてはこちらの記事をお読みください。

幸せを構成するのは、主に3つのホルモンです。

セロトニン(健康)>オキシトシン(つながり(家族))>ドーパミン(目標達成)

大切なことは、この三角形の大きさのバランス、順番です。

(第一に)幸せの土台

健康(セロトニン的成功)+つながり(家族)(オキシトシン的成功)です。これなくしては幸せにはならない絶対必要条件!です。極論、この二つが満たされれば人は本来幸せといえます。静的な成功。

(第二に)成果をあげる(動的な成功)

世の中で、俗にいう「成功」にあたります。

成果、達成、評価、報酬などで、ドーパミン的成功ともいわれ、「やったー!がんばった!」というテンションがあがるヤツです。ついついもっともっと病になりがちで要注意の領域です。(三角形で1番小さい領域だと意識!!)

幸せの土台に、成果をあげることで、人生がより充実感が増します。幸せの三段重ができあがります。

この関係を常に頭に置いて生活ができれば幸せですが、崩れると、不幸にもなります。

ついつい、成果をあげるために、三段重が、逆三角形になってしまい、成果重視で頭でっかちになってしまうと、幸せの必須領域(土台)を犠牲にしがちになり要注意です。頑張っているのに、体を壊したり、心が満たされなくなります、、

必死に頑張る人は、なぜ不幸になるのか?(p151)

ドーパミンは、底なし沼なので、引きずりこまれる可能性がつよく、いわゆる仕事中毒(ドーパミン中毒)になるリスクを秘めています。

「必死に頑張れば成功できると思い込んでいますが完全に間違い」(p151)

ドーパミン的幸福は、減っていくので、せっかく手にいれてもすぐに物足りなくなり、次のドーパミン的興奮を求め続け、エンドレスの追求のスパイラルに陥り破綻するのです。

例えば、昇進した、昇給した、高価なモノを手に入れたとしても、すぐにドーパミンは減衰し、物足りなくなります。もっと上を目指そう!!、もっと頑張ろう!!と、仕事や成果を求め続け、キリのないドーパミン的達成に無理し続け(やめられなくなり)、家族(オキシトシン)+健康(セロトニン)を犠牲にしてしまう、、という悪循環サイクルに陥る可能性があるのです!

このくだりは、本当にショックでした。今の自分の傾向かも、、わかっちゃいるけど、頑張ってしまう、、ドーパミン中毒かも、、ヤバいですね。

この事実を知れたことは大きい!!

(教訓)足るを知る、という冷静さ、客観的な視点を持ちましょう。三角形を思い出し、健康やつながりの土台を常に満たしたうえでの成果を得ていきましょう。

緩急をつけることの重要性(バランス):「オン」と「オフ」の収支を合わせることが必須。休むことは「充電」だと考える。(p153)

昼はバリバリ働き、夕方からリラックスし、夜はぐっすり眠る、これが緩急をつけた1日と述べられています。

忙しい=緊張からこそ、ゆるむ=弛緩を作らないと、弓のツルは伸びきって使い物ならなくなるのと同じです。

休息ではなく「充電」と考えて、弓のツル=自分の心身の充電をしっかりすることも幸せの維持の活動です。マストですね。

「ダラダラして1日を過ごす」って、素晴らしい時間だと思ってよいのです。ついつい、忙しいことが好きなので、何もしないで、1日を過ごすと、もったいない、、と思ってしまっていました(ドーパミン中毒)が、、「だらだら」も、積極的な、ガソリン補充で、セロトニンの充電ですね!!

家族とのんびりと過ごせば、オキシトシンも充電されます。

幸福に気づく訓練が必須!〜プチ幸福アウトプット(p127)〜

「小さな幸福」に気付けない人は、「大きな幸福」に気付けない(p106)ことを知りましょう。

「今、楽しい。今日楽しい」が、毎日積み上がると、「幸せな人生」になります。「今楽しい。今日楽しい。」が50年続くと、「自分の人生はなんて楽しい、幸せな人生だろうと思える、となります。

大切なことは、「今、楽しい。今日楽しい」という感覚は、アウトプットしないと忘れてしまう

だから、毎日、幸せのアウトプットの練習、取り組みが大切なのですね!!

没頭できれば趣味でも仕事でもいい(p322)

仕事でも、遊びでも、夢中になって、時間を忘れて、没入する時間を持つことで、幸福の時間を作り出せるのです。

没頭とは、「フロー体験」であり、フローの状態になると、幸福物資のオンパレード放出の状態になるため、幸福の状態の極みになるそうです。体感として理解できます。

幸福心理学の祖であるチクセントミハイという学者が、「フロー体験こそが幸福である」と、言い切っているそうです。

没入できれば、仕事でも、遊びでも、幸せになれる、という教えはありがたいです。

没入しやすい自分の性格を考えると、これは取り入れやすい!と感じました。

例えば、ブログを書いている時間は、没頭しているし、頭がスッキリする感覚はすごくあります。どうしても仕事でモヤモヤして、集中できないでいる時は、いっそ没頭できる時間の一つとして、ブログを書いてみる!ということも、趣味もかねて自分にとって大切だと思えました。

実践してみて(Before/After)

劇的なパラダイムシフトを得た

本書を読んでの1番の気づきは、何かを手にいれたから幸せになれるわけではない、今の現実の中で、幸せ感度をあげることが大切だという事実です。これは衝撃的で、僕にとっては劇的なパラダイムシフトでした。一気に視点が変わりました。

<書籍を読む前(のパラダイム)>

・もっと自由な時間が増やせたら幸せになれそう

・理想のチームが手に入れば幸せになれる

〇〇が手に入れば幸せ、

◯◯だったら幸せ、

は幸せの土台にはならないのです。

<書籍を読んで(のパラダイム)>

今の生活の中に沢山の幸せがあることへの気づきが一気に増えてきて(特に3行日記の効果!)、意識をすることでこんなにも見え方感じ方が違うことに驚いています。

目の前にいくらでも幸せがある!!のです。

毎日は忙しいし、仕事も家族もハプニングだらけだけど、その中に、沢山の喜びや幸せがあることに気づけました。そして、その階段をのぼる過程の中に、幸せのタネがいっぱいある!!気づくほどにHappyです。

ドーパミン中毒にブレーキがかかった

コロナで何かしなければ、成果をあげなければと!ドーパミンで突っ走ってきた自分に、ブレーキをかけてくれました。幸せになるために!と突っ走っていたのは、実はドーパミン中毒傾向で、逆走行だったのです!!

実は、今は深刻なセロトニン不足だ!!と気付けたことで、ドーパミン暴走が止められました。

頑張ればなんとかなる!頑張るしかない!というパラダイムに囚われてしまっていたので、あわや幸せと反対に行きそうだったかも、、

書籍を読んでブレーキが効かせられました。

頑張ることが好きなあなたへ
目一杯頑張ってもいいけれど、その分だけセロトニン+オキシトシンを充電しましょう!!

幸福の三角形をイメージして、ドーパミンを使いたいなら、セロトニンやオキシトシンが十分に充電できているか?を確認して生活できるようになったことで、暴走しがちなドーパミンのコントロールをとれる軸ができ、生活に調和が戻ってきました。

「3行ポジティブ日記」で幸せになる力をアップできている!!

これは簡単かつ効果大でした!

誰でも1日の出来事のうち「楽しい」と「苦しい」は半々(p133)が現実です。ただ、ネガティブに視点を当てるか、ポジティブに視点を当てるかで、幸せな1日か、不幸な1日だったかを自分で決めているのですね。

全く同じ24時間を過ごしたとしても、幸せ収集能力が低い人は「苦しい」ことばかりを収集してしまうので、「毎日、苦しい、つらい」という印象になります。

反対に「幸せ収集能力」が高い人は「楽しい」ことにフォーカスし、結果として「今日は、楽しい1日だった」という印象が残ります。

同じ24時間、365日を過ごすなら、どちらに焦点をしぼるか、、当然、幸せな方にフォーカスを続ける練習をしたほうが、最終的に幸せな人生なりますね!!

その幸福感度をあげるために「3行ポジティブ日記」を練習する意味があるですね!!納得。

Appleアプリの「DayOne」に3行日記のテンプレートを作って、毎日寝る前に、記録をしています。一言だけ、キーワードだけでよいので、ものの数分で作成できます。

音声入力も秀逸なので、疲れていても、ソファでリラックスしながら、ログが取れます。見返すと自分の生活にはHappyがいっぱいあることが目視でき、ほっこりしてきます。そして幸福日記を見ながら、ぐっすりねると次の日が元気です。

セロトニン、ドーパミン時間を増やす日々の取り組みを仕組み化

休みの日は、午前週に、朝日をあびながら、子供と散歩をすれば、セロトニンとオキシトシンに満たされます。

夜の睡眠はApple WatchのAutoSleepを使って計測を続けています。睡眠の質を意識できるので、とてもおすすめです。

Appleアプリ:ヘルスケアで1日どれだけエネルギーを使えたか?リングを閉じることを目標に取り組んでいます。

また、ストレッチを忘れないようにリマインダーに登録し、1日5分、取り組んでいます。

まとめ

名著に出会い、人生が変わるとはこのことです。幸せは結果ではなく、今幸せであると言う気持ちの連続の結果であることをリアルに感じるこのことができ、ぼくにとってはまさに劇的なパラダイムシフトとなった1冊でした。まさに、幸せに生きるためのバイブル本です。

書籍では、もっと多くの知恵が述べられていますが、その時々、折に触れて、読み返し、今後も実践できたらよいなと思います。

最近、小児科医の現場で、頭痛や腹痛などの体調不調を訴えるお子さんが多いのですが、勉強やゲームなどドーパミン要素が大きくなっていて、一方で、運動不足、睡眠不足というセロトニン不足に陥っているからだ、、と強く感じています。

日々の医療現場でも、このようなお子さんには、セロトニン補充のための実践(食事、睡眠、運動の重要性)の重要性をお伝えし、役立っています。!!健康の基本です。

少しでも皆さんが健康、幸せ指数をあげていけたら幸いです。

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この記事を書いた人

小森塾塾長

小森塾塾長 小森広嗣

小児医療、健康教育、人財育成、啓蒙活動を通して、日本を元気にすること!!が使命です。地域医療の小児科医として現場で診療、教育活動をしています。

小児科医、人財育成コンサルタント、「7つの習慣実践会」認定ファシリテーター、生成AIエンジニア

ストレングスファインダー:未来志向、成長促進、戦略性、達成欲、学習欲

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